2006年 

2月12日午後5時出航の便で男女群島へ行ってきました。
港は多くの釣り人で賑わっていました。この日のあじか磯釣りセンターでは予約段階では満員とのこと。「ブラックサムソン」は前日から男女へ行っているため、それ以外の3艘(ブラックヘラクレス・ブラックカイザー・ブラックヘリオス)が港に停泊し、その前には多くの道具やマキエなどが並べられていました。
今回、同行するRHくんと2人我々が乗船するヘラクレスの前に道具を並べる。

しばらくしてから、我々の隣に2人の釣り人が道具を下ろし始めました。
我々が食料を調達したスーパーで見かけた2人でした。
私が「先ほどスーパーでお会いしましたね」と声をかける。
話を聞いてみるとこの2人、ものすごい方々でした。
なんと5日間隔ぐらいで男女に行っているとのこと。世の中すごい人がいるもんだなと感心しました。しばらくその人達に男女での釣り方などを教えてもらう。
「最近、釣れてないよ。夜、寝ないで釣って昼間寝た方がいいかも。昼間釣るときは仕掛けを細くして、ハリス2号、それよりも細くても」
など現状の厳しさを教わる。
「今日は多いから、早めに寝床を確保した方がいいよ」
「有り難うございます。さっき確保しました」
と言うのも我々が今回乗船するヘラクレス、船内の一部にひとりで寝られるように仕切られたスペースがあります。
釣り客が多いときはここを確保しておかないとゆっくり寝ることが出来ません。
4時過ぎ、荷物の積み込みが始まる。まずはヘリオスから、ヘラクレスが最後の積み込みとなる。
名前を呼ばれてから順次積み込む。我々は最初の方に呼ばれた。と言うことは最後あたりの瀬上がりとなる。
先の2人の方より、このクーラーにビールとかが入っているから、勝手に飲んでいいよ。とありがたいお言葉を頂く。
男女では大きなクーラーは船に乗せたまま瀬にあがります。釣れた魚はドンスカなどと呼ばれる袋に入れ、渡船が見回りに来たときにクーラーへ移します。その時にマキエなども必要な分、船から下ろします。
荷物を運び終えほっと一息ついたところで先の2人から、
「鳥島行きにキャンセルがでたから、我々は鳥島へ行くことにしたから」
と言われ「頑張ってね」とカイザーへ乗船されました。
肥前鳥島は今の時期当番になっていて、13日があじか磯釣りセンターの番になっていたのです。しかし、当番だからと言ってもよほど天候に恵まれないと行くことが出来ない、そんな超特級の磯。
待合室でそのことが判り、RHくんに「鳥島へ行きたいね」と話したのですが、彼はあまり乗る気がなく、「予約してないといけない。それに上がったことはないけど、以前船から見たことがけどおれはあんまり行きたくないな」
う〜ん、ビールが泡と消えちゃいました。


約3時間で男女群島に到着。
次々に釣り人を下ろしていく。我々は最後あたりの瀬上がりになるだろうとの予測どおり、なかなか名前を呼ばれない。
名前を呼ばれ、荷物を甲板にまとめる。ハナグリ島と女島の水道の間にそびえ立つ、立神に船を着け「Hさん、立神よ。準備して」と船長がマイク越しに話す。
「まだ、少し波があるから荷物は高段に置いて、頑張ってね」と言ってポイントの説明をしてから船は離れていった。
「立神って1級ポイントやろ」とRHくんに尋ねる。
「なかなか上がれんバイ」
「ただ、大潮だから、川のゴト流れんやろうか?」

とりあえず荷物を高段にあげ、落ち着いてから釣り開始。
足下に仕掛けを入れる。流れはあるが渦を巻いているみたいで少し沖でウキが回る。
少し沖を流すと今度は、あっという間に流れる。
う〜ん、難しいね。そんな中、昼間流れたら最高の潮が流れる。
「この潮が昼間流れたら最高だろうね」と2人で話しながら、夜釣りを止めこの日は寝ることにする。
朝、起きて海を見渡すと足下にはいくつもの湧昇流が湧き、その先は激流が走っている。
「こりゃ釣りきらんバイ」
しばらく、朝マズメ用の仕掛けで釣るが全く釣れない。そこで潮がゆるむまで釣るのをやめる。
朝8時頃、やっと足下の湧昇流がサラシにかわる。その時、ヘラクレスが見回りに来る。瀬替わりをするか迷うタイミングだ。
本流は釣ることが出来ない旨を伝えかわることにする。
次に上がった磯はハナグリ島のワンドの奥で潮が手前に流れる。そんな中、強いアタリ。しかし、チモトからハリスが飛んだ。たぶんオナガのアタリ。その後、RHくんにも同じアタリ。彼もハリス切れ。
ちょうど昼頃、ヘラクレスが現れ「夜釣りのポイントへかわります」と瀬替わりをする。
しかし、船を着けたポイントは女島のクズレのハナレ。
「5時頃迎えに来るから、それまでここで頑張って」と船長が言う。
ここは最初上がった立神から見えていたところ。船長が我々が本流を釣りきれないため、潮がゆるむまで他に上げ、ゆるみ始めたので何とか釣らせようと我々を上げたのが判っているので船長の厚意に応えなければ。
2人とも何とか数匹のクロを釣り、男女でのもっとも不名誉なボウズを免れホッとする。

5時、船が迎えに来る。ポーターから、天候が急変。夜から雨風が強くなります。早めの回収もありますとのこと。
安全を考え、女島の停泊所近くの磯に上げてもらう。夕マズメ、クロを追加。しかし、夜釣りではなんにも釣れない。11時過ぎ釣りを止め、寝ることにする。空を見上げると月と星が見え雲はそれほどない。これで本当に天候が悪化するのだろうか。
寝袋をしてその上から寝袋カバーをかぶせる。暑くて寝られない。夜雨が降るとのことだったので、寝袋カバーだけで寝ることにする。やはりこの暖かさ、天候悪化の前兆なのだろうか?

朝、5時前に船がエンジンをかける音が聞こえた。しばらくして船が現れ、回収を告げる。
男女を出るときは雨は降っていませんでしたが港に着いたときは降っていました。
この日ヘラクレスでの他の釣り人の釣果もよくなかったみたいです。
天候が13日午後から急変したため、その日出航予定の釣り人の多くは港に着いてから出航中止を聞かされたそうです。

と言うわけで今回釣った魚の写真はありませんが、男女群島の写真を数枚アップします。


立神から見た女島

寄島とハナグリ島の間にある帆立岩、SOS、中尾瀬など



これから男女群島へ行く人へ


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